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快眠コラム

不眠症かも?眠れないあなたへのアドバイス リズムを整え、適度な睡眠を 前編

睡眠と病気
院長 田中 春仁 先生
岐阜メイツ睡眠クリニック
院長 田中 春仁 先生

1.睡眠の長さ

睡眠には、1日に◯ 時間とればよい、という目安はありません。年齢や日中の生活形態などで、個人差が大きいのが特徴です(図1)。最低睡眠時間は教育学年で言えば、小学生で 10時間、中学生で9時間、高校生で8時間、大学生以上で7時間以上とされています(10、9 、8 、7 と覚えてください)。日中に困るほどの眠気や倦怠感がなければ、睡眠時間としては問題ありません。

習慣的な睡眠時間が年齢相応時間より短い(5~6時間以下)けれども、日常生活に何も困っていない人を短時間睡眠者といいます。本人が、自身の睡眠時間が人と比較して短いことについて心配される場合がありますが、不眠症ではありません。しかし、眠気などの症状に乏しいため本人は睡眠不足の存在を自覚できない潜在的な睡眠不足である可能性が高いと思われます。「いつでも、どこでも、すぐ眠れる」と自慢する人がいますが、それは本人が気づかない睡眠不足であるでしょう。

2.睡眠の深さ

年齢が高くなると眠れる時間が短くなります。それは、必要な睡眠時間が減るとともに、途中で目が覚めやすく(中途覚醒)なるからです(図2)。

したがって、眠れる時間を眠りに充てる時間で割った、睡眠の効率は年齢とともに低下します(図3)。

50歳後半からは、ぐっすり眠れないことの方が普通になってきますが、表1の症状がみられる場合には専門医の受診をお勧めします。

表1 専門医を受診すべき不眠の症状
●イビキや睡眠中の窒息感がある
(睡眠薬が効かない不眠症の約7割には、睡眠時無呼吸症候群が見つかっています。)
●脚がムズムズして横になっていられない
●睡眠中に脚がピクンとして目が覚める
●恐ろしい夢を見て、大声をだす、暴れる
●夜、眠気がこず、朝起きられない
●不適切な時間に眠気がでる
など

3.睡眠のリズム

朝起きた後に、光を目から入れたり、朝食で胃腸を動かしたり、活動を開始し体温をあげることで、目覚めのリズムが始まります。多くの場合、約8時間後に、午後の軽い眠気が出ます。それから、約8時間後に夜の睡眠につながる眠気がでてきます。普段の入眠時刻の2〜3時間前は、最も目が覚めて眠りにくい、入眠禁止ゾーンと呼ばれています。この後に、睡眠の門 (sleep gate)が開き、入床に最適な時刻となります。これ以降に睡眠の窓(sleepwindow)、つまり、床上時間を設定するのが最適です。また睡眠薬はsleep gateでの服用が有効です(図4)。この目覚めと眠りのリズムが安定していることが大切です。睡眠の量や質が良くても、毎日の就寝時刻や起床時刻が不規則だと、日中の眠気や倦怠感につながると言われています。