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検査方法

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断は、患者さんの自覚症状、家族などによる患者さんの睡眠中の状態や合併している病気などをチェックしたうえで、スクリーニング検査、精密検査を行います。

保険診療によるSAS診断の流れ

参考:令和2年度 官報・厚生労働省通知
  • AHI:1時間あたりの睡眠中の無呼吸、低呼吸の回数を表し、無呼吸低呼吸指数(Apnea Hypopnea Index)

問診

SASは、いびき、日中の過度な眠気をはじめ、睡眠中の窒息感で目が覚めたり、呼吸が切れ切れで苦しそうな呼吸(あえぎ呼吸)がみられたり、不眠などの自覚症状があります。とくに睡眠中の窒息感やあえぎ呼吸がある場合は、SASの可能性が疑われます。

また家族からいびきや無呼吸を指摘されて医療機関を受診する人も少なくありません。こうした家族からの情報もSAS診断の重要なポイントとなります。

問診でSASが疑われる人に対してはスクリーニング検査を行います。

問診のみでスクリーニング検査に至らない人でも、生活習慣病などSASのリスクがある人は、生活習慣の改善が必要です。

スクリーニング検査

SASが疑われる場合には、まず自宅で携帯型装置を使ったスクリーニング検査を行います。

この検査は、主に精密検査が必要なSASの可能性がある患者さんを拾い上げるために行われるものです。睡眠中の無呼吸や低呼吸の頻度が高い患者さんは、このスクリーニング検査だけでSASと診断されることがあります。
スクリーニング検査(簡易PSG)へ

確定診断(入院による精密検査)

スクリーニング検査によってSASの疑いがあり、さらに検査が必要と判断された患者さんに対しては、確定診断のための精密検査を行います。これは自宅で行うスクリーニング検査とは異なり、一般的に、入院して検査を行います。
確定診断(入院による精密検査)へ

確定診断は、終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)という検査で睡眠中のさまざまなデータを取り、その結果をもとに医師が診断します。終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG)は、睡眠の質や呼吸をみるうえで重要な検査です。

自覚症状がない人のSAS

SAS患者さんのなかには、長年の睡眠習慣により睡眠中のいびきや昼間の眠気、疲労感、不眠など自覚症状がない人もいます。しかし、生活習慣病がある人はSASのリスクが高く、SASの診断と治療を行うことはとても重要です。