スクリーニング検査でAHI40以上、または確定診断でAHI20以上で保険診療でのCPAP治療が適用となります。CPAPとは、鼻に装着したマスクから空気を送りこむことによって、ある一定の圧力を気道にかける方法です。Continuous Positive Airway Pressureの頭文字をとってCPAP(シーパップ)と呼ばれ、いまや睡眠時無呼吸症候群(SAS)のもっとも重要な治療法となっています。

健康な人であれば、息を吸うと横隔膜が収縮して胸腔がひろがり、胸腔の中が陰圧になります。この陰圧によって空気が鼻の穴からのどを通り、気管から肺に流れこみます。しかし睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者さんはこの陰圧によって、のどのやわらかい組織が内側にひきこまれ、気道が狭くなってしまうのです。狭くなった気道を空気が通ると、まわりの組織が振動します。これがいびきです。完全に狭くなってしまうと、無呼吸となってしまいます。
CPAPを使うとその風圧により、のどの中にスペースが確保され、やわらかい組織を強制的に押し開きます。すると患者さんは鼻でスムースに呼吸をすることが出来るようになるのです。
CPAP(持続式陽圧呼吸療法)を使うと、ほとんどの患者さんが使ったその日からいびきをかかなくなり、朝もすっきり、昼間の眠気も軽くなり、消えることもあります。重症の睡眠時無呼吸の患者さんでは、CPAPを使わなかった患者さんより長生きをすることも分かっています。

1.Marin(Lancet2005)
2.He J,et al:Chest,94:9-14,1988
CPAP療法は根治療法ではありません。
CPAP療法は、毎日使用することによって効果を維持することができます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)はCPAP使用中のみ改善されていますが、使用しないときは元の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の状態です。


マスクを正しく装着することは、CPAP療法を継続する上でとても大切です。
マスク表面が顔に均等にあたるようにし、呼吸をしてみて漏れない程度に軽く顔にフィットするくらいがいいのです。
実際に寝る体制になってからもう一度、位置を調整するのがコツです。
●マスク装着中、痛くなる部分(箇所)はないですか?
マスクを強く締めすぎると、かえって睡眠中の漏れを増やすばかりか、痛みによって長時間の装着に耐えられなくなることも少なくありません。

処方されている圧力はあなたの症状にあった適切な圧力です。
しかし、症状や体重の変化によってCPAPの圧を変更しなくてはならない場合もあります。
もし、設定された圧で不快感などCPAP療法がつらくなった時は早めに医師に相談してください。
